メルセデスベンツ

ベンツゲレンデのサイズ比較!旧型との違いや駐車場事情を解説

神崎悠真

神崎 悠真(1級自動車整備士)                       元大手メーカー勤務。現在は高級車を中心に扱う現役のメカニック兼、自動車検査員です。このブログでは、カタログのスペック表には載っていない**「故障リスク」や「本当の資産価値」**について、整備士の視点から忖度なしで解説します。                                  車選びで失敗したくない方は、ぜひ私の経歴をご覧ください。                                             資格一覧                                         自動車整備士一級、自動車検査員、中古自動車査定員、低圧電気取扱者、大型自動車第一種運転免許、中型自動車第一種運転免許、準中型自動車第一種運転免許、普通自動車第一種運転免許、牽引自動車第一種運転免許証、甲種危険物取扱者、ガス溶接技能講習修了証、全工協主催 基礎製図検定・機械製図検定、全工協主催 情報技術検定、フォークリフト運転技能講習修了証(最大荷重1t以上)、半自動溶接適格性証明書専門級、玉掛け技能講習修了証、床上操作式クレーン運転技能講習修了証(つり上荷重5t以上)、産業車両整備技能士特急、ジュニアマイスターゴールド認定

はじまして! このブログ「プレミアムカージャーナル」の運営責任者であり、現役の整備士を務めております、神崎悠真と申します。

街中で圧倒的なオーラを放つ「メルセデス・ベンツ Gクラス」。通称「ゲレンデヴァーゲン」。車好きなら一度は憧れる存在ですが、いざ「買おうかな?」と本気で考え始めたとき、最初にぶつかる壁がその「サイズ感」ではないでしょうか?

「マンションの駐車場に入るのかな?」「都内の狭い路地ですれ違いできるかな?」「嫁さんがスーパーに乗っていけるサイズなのかな?」……そんな不安が頭をよぎりますよね。実際にネット上でも「ベンツ ゲレンデ サイズ 比較」と検索して、具体的な数値や使用感を探している方が非常に多いんです。

メルセデス・ベンツGクラスのサイズが日本の道路や機械式駐車場に適合するかを示すイメージ図

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特にGクラスは、2018年に約40年ぶりとなるフルモデルチェンジ(型式W463からW463Aへ)を果たしました。見た目はほとんど変わらない「キープコンセプト」ですが、中身やサイズは別物レベルで変わっています。

さらに、グレード(G63、G400d、G350d)による全幅の違いや、最新のEVモデル「G580」の重量問題など、カタログを見るだけでは気づけない「落とし穴」がたくさんあるんです。

この記事では、普段からGクラスの整備や車検を行っている私の現場視点も交えながら、カタログスペックの裏側にある「リアルなサイズ事情」を徹底解説します。これを読めば、あなたのライフスタイルにGクラスが本当にフィットするのか、自信を持って判断できるようになるはずです。

記事のポイント

  • 新型W463Aと旧型W463の決定的なサイズの違いと、劇的に向上した居住性
  • G63やG400dなどグレードごとの全幅の違いと、駐車場選びで失敗しないポイント
  • ランドクルーザーやカイエンなど、ライバル車との詳細な寸法・使い勝手比較
  • 重量3トン超え!最新EVモデルG580が抱えるインフラ適合性の課題

ベンツゲレンデのサイズ比較と新旧モデルの違い

  • ベンツゲレンデ旧型と新型の寸法を徹底比較
  • G63とG400dの全幅の違いと注意点
  • ベンツゲレンデの高さ制限と駐車場の壁
  • ベンツゲレンデの長さはスペアタイヤを含むか
  • 重量が課題となるEV版G580のサイズ

ベンツゲレンデ旧型と新型の寸法を徹底比較

Gクラスという車を語る上で、2018年のモデルチェンジ(W463からW463Aへの移行)は絶対に避けて通れません。パッと見は「ヘッドライトがLEDになったくらい?」と思われるかもしれませんが、整備士として言わせてもらうと、これはもう「骨格から作り直された別の車」なんです。

その最大の変更点が「ボディサイズ、特に全幅の拡大」です。

なぜ新型は大きくなったのか?

旧型(先代W463)は、もともと1979年に登場した軍用車「ゲレンデヴァーゲン」の基本設計を色濃く残していました。悪路を走破するためにサスペンションは「リジッドアクスル(車軸懸架)」というトラックのような頑丈な作りで、ボディ幅も日本の狭い林道ですれ違いやすい「ナローボディ」が基本でした。

全幅1,860mmというサイズは、実はひと昔前のトヨタ・クラウンやセルシオと同じくらいで、日本では非常に扱いやすいサイズだったんです。

しかし、時代は変わりました。現代のプレミアムSUVには、高速道路を矢のように直進する安定性や、まるで魔法の絨毯のような乗り心地、そして側面衝突時の乗員保護性能が求められます。これらを実現するために、メルセデスは新型のフロントサスペンションを「ダブルウィッシュボーン式独立懸架」に刷新しました。

複雑なアーム類を配置するスペースを確保し、さらにキャビンの居住性を広げるために、ボディを物理的に横に広げる決断をしたのです。

ちなみに、こうしたブランドや車種の変遷、企業の背景については、メルセデス ベンツ の 親会社 は?ダイムラーとの違いと株主構成の記事でも詳しく触れていますが、Gクラスもまた、ダイムラー(現メルセデス・ベンツ・グループ)の技術革新の歴史を体現している一台と言えます。

項目 現行モデル (W463A)
標準 / AMGライン
先代モデル (W463)
標準 / ワイド
現場で感じる変化
全幅 1,930 - 1,985 mm 1,860 mm 約10cm拡幅。助手席が遠くなった!
全長 4,660 - 4,817 mm 4,575 mm 衝突安全性向上で鼻先が少し伸びた印象
全高 1,975 mm 1,970 mm 高さはほぼ変わらず。相変わらず高い。
ホイールベース 2,890 mm 2,850 mm 直進安定性が段違いに良くなった。

数値で見ると、全幅は最小でも1,930mm、AMGライン装着車やG63では1,985mmになります。先代比で約12cmも幅広になっているわけです。運転席に座ると、その差は歴然。先代では運転席から少し身を乗り出せば助手席のドアポケットに手が届きましたが、新型ではかなり遠く感じます。

また、狭い路地でのすれ違いでは、この「プラス12cm」が心理的なプレッシャーとしてのしかかってくるのも事実です。

メルセデス・ベンツGクラスの新型と旧型の全幅比較。プラス12cmの拡大を示す図解

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居住性の革命的進化

しかし、サイズアップはデメリットだけではありません。最大の恩恵は「室内空間の劇的な拡大」です。特に後席は「革命」と言っていいでしょう。

先代の後席は、ボディサイズの割に驚くほど狭く、大人が座ると前席の背もたれに膝が当たりそうになる「体育座り」スタイルを強いられました。ドアも近すぎて、圧迫感が凄かったんです。それが新型では、後席レッグルームが+150mm、ショルダールームが+27mm拡大されました。

15cm広くなると、大人が足を組んでゆったり座れます。チャイルドシートの着脱も格段に楽になりました。「家族のための車」としてGクラスを選ぶなら、間違いなく新型一択だと断言できます。

G63とG400dの全幅の違いと注意点

Gクラスの購入相談を受けていると、「グレードによるサイズの違い」をあまり意識されていない方が多いのですが、ここは非常に重要なポイントです。特にマンションの機械式駐車場を利用予定の方は、この数センチの差で「入る・入らない」が決まってしまいます。

1. G450d / G400d / G350d(標準仕様)

これらはディーゼルエンジンを搭載した主力モデルですが、オプションの「AMGライン」を装着しない「標準仕様(ラグジュアリーパッケージのみ等)」であれば、全幅は1,930mmです。

この仕様の特徴は、オーバーフェンダーの張り出しが控えめで、タイヤも少し細身のデザインになっていること。すっきりとしたクラシックな佇まいが魅力です。全幅1,930mmであれば、都心の一部の「ハイルーフ・ミドルワイド(全幅1,950mm制限)」の機械式駐車場に入庫できる可能性があります(タイヤ幅制限には要注意ですが)。

ただし、現在の日本市場では「Gクラス=AMGライン付き」というに人気が集中しており、リセールバリューの観点からも9割以上の新車がAMGライン付きでオーダーされています。そのため、中古市場で「全幅1,930mmの個体」を探すのは意外と骨が折れる作業になります。

2. Mercedes-AMG G63 および AMGライン装着車

ハイパフォーマンスモデルのG63、あるいはG400dなどにAMGラインを装着すると、迫力ある大型オーバーフェンダーが装備され、全幅は1,985mmまで拡大します。

ほぼ2メートルというこのサイズは、日常の使い勝手に明確な制限をもたらします。 例えば、一般的なコインパーキング。枠線の幅ギリギリ、あるいはタイヤが線を踏んでしまうことが多々あります。隣に車が停まっている場合、ドアを開けるスペースが確保できず、降車できない(または乗車できない)という事態が頻発します。

「降りられないから、広めの端っこを探してウロウロする」というのは、Gクラスオーナーあるあるの一つですね。

駐車場契約時の「カタログ値」の罠


マンションの駐車場契約時、車検証の数値を提出する必要がありますが、多くの機械式駐車場のパレット幅制限は「1,850mm」または「1,950mm」です。1,985mmのG63は、これらの駐車場には物理的に入りません。また、管理会社によっては「カタログ値で制限を超えていたら即NG」という厳しい対応をするところもあります。「実寸ならギリギリ入るかも?」という期待は、機械式駐車場においては事故の元なので捨ててください。

メルセデス・ベンツGクラスの標準モデルとAMGモデルの全幅違いによる機械式駐車場入庫可否の図解

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ベンツゲレンデの高さ制限と駐車場の壁

Gクラスオーナーを悩ませるもう一つのサイズ問題、それが「全高(高さ)」です。現行モデルの全高は1,975mm。約2メートルの壁が立ちはだかります。

エアサスではない!車高は下がらない!

競合するレンジローバーやメルセデスのGLSなどは「エアサスペンション」を装備しており、駐車時や乗降時にボタン一つで車高を下げることができます。しかし、Gクラスは頑なに金属バネの「コイルサスペンション」を採用しています。これはオフロードでの絶対的な信頼性を確保するためですが、デメリットとして「車高調整ができない」という点があります。

つまり、常に1,975mmの高さを維持したまま突入しなければなりません。

「高さ制限2.0m」の恐怖

都内の古いデパート、ホテル、地下自走式駐車場では、「高さ制限2.0m」や「2.1m」という表記をよく見かけます。 数値上、1,975mmのGクラスは2.0m制限の場所に入れます。計算上は2.5cmの余裕があります。しかし、私はお客様に「2.0m制限の場所は、基本的には避けてください」とアドバイスしています。

理由は単純で、駐車場の天井にある配管、ダクト、蛍光灯、案内看板などが、経年劣化や施工誤差で垂れ下がっている場合があるからです。また、スロープを登った頂上付近や、下りきった場所で車体がバウンドした際、一瞬だけ車高が伸びて天井にヒットするリスクもゼロではありません。

実際に、「2.1m制限」と書いてある場所で、係員の方に「Gクラスのお客様はお断りしています(過去に事故があったため)」と入庫拒否されるケースも経験しています。

サンルーフを開けていると危険?


意外な盲点ですが、スライディングルーフを「チルトアップ(後ろだけ持ち上げる)」状態にしていると、数センチですが全高が上がります。この状態でギリギリの高さのゲートをくぐろうとして、ルーフのガラスを粉砕した…という悲しい事例も整備工場に入ってくることがあります。立体駐車場に入るときは、必ずサンルーフを完全に閉める癖をつけましょう。

ベンツゲレンデの長さはスペアタイヤを含むか

カタログスペックを見ると、Gクラスの全長は「4,660mm」から「4,817mm」と記載されています。これを見て「あれ?マツダのCX-8(全長4,900mm)より短いじゃん!意外とコンパクト?」と思われた方、半分正解で半分間違いです。

この数値のカラクリは、「背面スペアタイヤカバーを含んでいる」という点にあります。

Gクラスのトレードマークでもある背中のスペアタイヤ。これの厚みが約25cmほどあります。つまり、ボディ本体だけの長さで言えば、実は4.6m台前半~半ばなんです。これはトヨタのハリアーやRAV4と変わらないレベル。前から見た時の威圧感に反して、縦方向のサイズは驚くほどコンパクトにまとまっています。

リアゲート「横開き」が生む、駐車時のデッドスペース

「じゃあ駐車は楽勝だね!」かと言うと、そうはいきません。Gクラス最大の罠、それが「横開きのリアゲート」です。

多くのSUVが採用する「跳ね上げ式(ハッチバック)」なら、車両後方に50cmほどの隙間があれば開閉できます。しかし、Gクラスの重厚な金庫のようなリアドアは、左ヒンジ・右開きの横開き式。全開にするには、車両の後ろに約1メートル以上のスペースが必要になります。

想像してみてください。スーパーの駐車場で、後ろの壁ギリギリまでバックで綺麗に駐車しました。「よし、完璧だ!」と思って車を降り、トランクに買い物袋を積もうとして絶望するわけです。「ドアが開かない……」。 結局、エンジンをかけて車を前に出し、荷物を積んで、またバックで戻す。

あるいは、最初から頭から突っ込んで駐車する(出るとき大変ですが)。Gクラスオーナーになると、駐車場の枠内で「どの位置に止めるか」を常に計算する習慣が身につきます。これもまた、Gクラスという特別な車と付き合うための儀式のようなものかもしれません。

Gクラスの車高による天井接触リスクと横開きリアゲートに必要な後方1mのスペース図解

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重量が課題となるEV版G580のサイズ

2024年、Gクラスの歴史に新たな1ページが刻まれました。完全電気自動車(BEV)である「G580 with EQ Technology」の登場です。エンジンを捨て、モーターで走るGクラス。整備士としてもその技術にはワクワクしますが、日本のユーザーにとって、サイズ以上に深刻な問題となり得るのがその「重量」です。

G580は、伝統のラダーフレーム構造を維持しながら、そのフレームの隙間に巨大なリチウムイオンバッテリー(容量116kWh)を敷き詰めています。その結果、車両重量は驚異の約3,085kg〜3,120kgに達しました。

「3トン超え」が意味するもの

これまでのG63などが約2,500kgでしたので、そこから大人8人分以上、軽自動車1台分に近い重量が増えた計算になります。これが日本のインフラにどう影響するか、具体的に見ていきましょう。

  • 機械式駐車場:ほぼ全滅です。最新の超大型対応機でも「重量2,500kg以下」が一般的です。3トン対応の機械式駐車場は、バスやトラック用を除けば皆無と言っていいでしょう。
  • 自走式立体駐車場:古いショッピングモールなどでは、スロープや2階以上の床面の耐荷重制限が「2.0t」や「2.5t」に設定されている場所があります。3トン超えの車両が走行すると、床が抜けたりヒビが入ったりするリスクがあり、入場を断られる可能性があります。
  • マンションの平置き:「平置きなら大丈夫でしょ?」と思いきや、契約書をよく見てください。「重量2.5t以下」という規約があるマンションは少なくありません。

G580は、リアのスペアタイヤの代わりに四角い「デザインボックス(充電ケーブル収納)」を備えており、これを外せば全長は短くなりますが、全幅1,985mmと重量3トン超えという事実は変わりません。EV版を検討されている方は、ご自宅の駐車環境の「耐荷重」を徹底的に確認する必要があります。

メルセデス・ベンツG580電気自動車モデルの重量オーバーによる駐車場インフラへの影響解説

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ライバル車とベンツゲレンデのサイズ比較と実用性

  • ランクル300とベンツゲレンデの大きさ対決
  • ディフェンダーやラングラーとの寸法比較
  • ベンツゲレンデの運転しやすさと回転半径
  • 日本の機械式駐車場にゲレンデは入るか
  • よくある質問
  • ベンツゲレンデのサイズ比較から見る選び方

ランクル300とベンツゲレンデの大きさ対決

Gクラスの購入を検討される方が、必ずと言っていいほど比較検討するのが「陸の王者」トヨタ・ランドクルーザー300です。どちらもラダーフレームを持つ本格クロスカントリー4WDですが、サイズと取り回しには明確な違いがあります。

車種 Mercedes-Benz G-Class
(W463A)
Toyota Land Cruiser 300
(ZX)
全長 4,660 - 4,817 mm 4,985 mm
全幅 1,930 - 1,985 mm 1,980 mm
全高 1,975 mm 1,925 mm
ホイールベース 2,890 mm 2,850 mm
最小回転半径 6.3 m 5.9 m

(出典:メルセデス・ベンツ日本公式サイト『G-Class 主要諸元』

メルセデス・ベンツGクラスとトヨタランドクルーザー300の最小回転半径と視界(見切り)の良さ比較図

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小回りのランクル、見切りのゲレンデ

スペック表で最も注目すべきは「最小回転半径」です。ランクル300は全長約5mの巨体ですが、回転半径は5.9mに抑えられています。これはトヨタの技術力の賜物で、巨体の割に驚くほど小回りが利きます。

一方、Gクラスの回転半径は6.3m。この0.4mの差は絶望的です。片側1車線の道路(幅員6m前後)でUターンしようとすると、ランクルならギリギリ一発で回れる場所でも、Gクラスは物理的に曲がり切れず、切り返しが必要になります。交差点で左折する際も、大回りしないと内輪差で縁石に乗り上げてしまうリスクが高いです。

ただし、Gクラスにはランクルにはない武器があります。それは「絶対的な見切りの良さ」です。ボンネットの先端にあるウインカー(フェンダーマーカー)が運転席からハッキリ見えるため、「ここまでなら鼻先を突っ込める」「ここまでなら幅は大丈夫」という判断がミリ単位で可能です。

ランクルはボンネットが丸みを帯びていて先端が見えにくいため、数値以上に大きく感じることがありますが、Gクラスは「四角い箱」なので、車両感覚自体は非常に掴みやすいのです。

ディフェンダーやラングラーとの寸法比較

Gクラスのライバルはランクルだけではありません。個性的な輸入SUV、特にイギリスの「ランドローバー・ディフェンダー」や、アメリカの「ジープ・ラングラー」も強力なライバルです。また、オンロード性能を重視するならポルシェ・カイエンの中古が安い理由は?故障と維持費を現役整備士が解説の記事で紹介しているカイエンなども候補に挙がるでしょう。

それぞれのサイズ特性を比較してみます。

ランドローバー ディフェンダー110

新型ディフェンダーは、モダンでタフなデザインが魅力ですが、サイズはGクラス以上に巨大です。特に全幅はカタログ値で1,995mm。ほぼ2メートルジャストです。ドアミラーを含めた実効全幅はさらに広く、日本の狭いコインパーキングや林道では、Gクラス(1,985mm)以上に「通れるか?」「停められるか?」という判断を迫られます。

ただし、ホイールベースが3,020mmと非常に長いため、高速巡航時の安定感は抜群です。「長距離移動が多い」「キャンプ道具を満載にしたい」という方には、Gクラスよりも室内空間が広く使いやすいかもしれません。

ジープ ラングラー アンリミテッド

「四角い本格四駆に乗りたいけど、Gクラスは大きすぎるし高すぎる」という方に最適なのがラングラーです。全幅は1,895mmと、Gクラスより約10cmもスリムです。日本の道路で「全幅1.9m以下」というのは、心理的な安心感が段違いです。都内の路地裏にも入っていけるギリギリのサイズ感と言えるでしょう。

ただ、ラングラーはモデル(特にルビコン)によって最小回転半径が7.1mにも達するケースがあり、小回り性能はGクラス以上に悪い場合があります。また、内装の質感や静粛性はGクラスとは比べ物にならないほどスパルタンですので、あくまで「遊び車」として割り切れるかどうかがポイントです。

BMW Xシリーズという選択肢

ちなみに、ドイツ車のライバルとしてBMWのX5やX7も比較対象になりますが、BMWは近年デザインを大幅に刷新しており、巨大なキドニーグリルが特徴的です。BMWのデザインがひどい理由は?巨大グリルの正体と最新動向の記事でも解説していますが、デザインの好みが大きく分かれるところです。

その点、40年間変わらないスタイルを貫くGクラスの「普遍的な価値」は、リセールバリューの高さにも繋がっています。

ベンツゲレンデの運転しやすさと回転半径

先ほど「回転半径6.3mで小回りが利かない」と酷評しましたが、それでも私は「Gクラスは運転しやすい車だ」と断言します。

なぜなら、運転のしやすさは「小回り」だけで決まるものではないからです。重要なのは「情報量の多さと正確さ」です。

Gクラス特有の「コマンドポジション」のメリット

  • 圧倒的な視点の高さ:バスの運転手と同じくらいの目線の高さがあります。数台前の車のブレーキランプまで見えるため、渋滞の予測や危険予知が容易です。
  • 垂直なガラス:フロントガラスが立っているため、ダッシュボードの奥行きが浅く、直前の路面がよく見えます。また、Aピラー(フロントの柱)が細く立っているため、斜め前方の死角が非常に少ないのも特徴です。
  • 完全なスクエアボディ:後ろを振り返れば、リアガラスが垂直に切り立っています。「ガラスがある位置=車の最後尾」なので、バックカメラに頼らなくてもギリギリまで寄せることができます。

最近の流線型のSUVは、デザイン優先で窓が小さく、ボディの四隅がどこにあるのか感覚的に分かりにくい車が増えています。それに比べてGクラスは、車の四隅が手に取るように分かる。だからこそ、狭い道でも「いける!」という確信を持ってハンドルを握れるのです。

日本の機械式駐車場にゲレンデは入るか

この記事の核心部分とも言えるテーマです。結論から申し上げますと、「都心部の多くの機械式駐車場では入庫困難、もしくは入庫拒否される」というのが現実であり、最大のハードルです。

「全幅1,950mm可」でも安心できない理由

最近の高級マンションやオフィスビルでは、「ハイルーフ・ラージ車対応」として、以下のスペックを持つ機械式駐車場が増えています。

    • 全長:5,300mm
    • 全幅:1,950mm
    • 全高:2,050mm
  • 重量:2,300kg〜2,500kg

スペック上、標準ボディのGクラス(全幅1,930mm)なら入るように見えますよね? しかし、ここで「タイヤ幅」と「実効全幅」の問題が発生します。

機械式駐車場のパレットには、タイヤを乗せるための溝や、脱輪防止のサイドガイドレールがあります。このレールの内幅(タイヤ外幅制限)が意外と狭いのです。Gクラスは265mm〜295mmといった極太のタイヤを履いているため、ボディ幅は収まっていても、タイヤのサイドウォールがレールに干渉してしまい、ギュギュギュ…と擦りながら入ることになります。

無理に入れれば、高価なアルミホイールがガリ傷だらけになります。

さらに、ドアミラーを広げた状態の実効全幅は約2.2m近くになります。入庫操作中に、センサーが張り出したミラーや背面のスペアタイヤを「はみ出し」と検知してしまい、装置が緊急停止するトラブルも後を絶ちません。

私の顧客でも、マンションの機械式駐車場に入れるつもりで購入したが、実際には入らず、泣く泣く近隣の月極平置き駐車場(相場5万〜8万円!)を借りることになった方が何人もいらっしゃいます。

Gクラスが機械式駐車場で直面するミラー干渉、タイヤ幅、センサー誤検知、重量オーバーのリスク図解

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よくある質問

Q:新型Gクラスは機械式駐車場に入りますか?

A:都心の多くの機械式駐車場では入庫困難です。全幅制限に加え、太いタイヤがパレットのレールに干渉するリスクや、ドアミラーがセンサーに誤検知されるケースが多発しています。

Q:新型(W463A)と旧型でサイズはどう違いますか?

A:新型は全幅が約10〜12cm拡大し、AMGライン装着車は約2mになります。一方で後席の足元空間は15cm広がり、居住性は大幅に向上しファミリーユースに適しています。

Q:Gクラスは小回りが利きにくいですか?

A:最小回転半径は6.3mと大きく、Uターンや狭い道での切り返しは必要です。しかし、車体の四隅が把握しやすいスクエアな形状と高い視点により、運転自体はしやすい車です。

Q:電気自動車のG580を選ぶ際の注意点は?

A:最大の問題は重量です。車両重量が3トンを超えるため、サイズが入っても重量制限(2.0〜2.5tなど)により、多くの機械式や自走式駐車場で断られる可能性があります。

ベンツゲレンデのサイズ比較から見る選び方

ここまで、新型・旧型の違いからライバル比較、駐車場のシビアな事情までを詳細に見てきました。ベンツゲレンデは、日本のインフラに対して少し「オーバースペック」なサイズ感であることは否めません。しかし、それを補って余りある魅力、圧倒的な所有満足感があるのも事実です。

最後に、サイズという制約の中で失敗しないための選び方のポイントをまとめます。

1. 駐車場の「実寸」と「タイヤ外幅」を確認する

管理会社から渡される仕様書の「全幅」だけでなく、「タイヤ外幅」の制限値を確認してください。そして可能であれば、購入前にディーラーの試乗車を借りて、実際の駐車場で「試し入れ」をさせてもらうのが最も確実です。

2. 安全のために「右ハンドル」を選ぶ

全幅約2mの車体で左ハンドルに乗ることは、日本の交通事情(右側追い越し、右折時の視界など)では大きな死角を生みます。かつては左ハンドルがステータスでしたが、現在のGクラスは右ハンドル設計も最適化されています。安全に長く乗るためには、右ハンドルモデルを強く推奨します。

3. 維持管理のしやすさも考慮する

サイズだけでなく、長く乗るためには日頃のメンテナンスも重要です。例えば、ちょっとしたトラブル、ベンツのキー電池を交換しても表示が消えない!原因とリセット方法を徹底解説のような日常的な知識も持っておくと、いざという時に慌てずに済みます。

サイズというハードルを、正しい知識と事前の準備で乗り越えた先に、他車では絶対に味わえない、Gクラスだけの特別な世界が待っています。ぜひ、ご自身の環境に合った最高の一台を見つけてくださいね。

メルセデス・ベンツGクラス購入前に確認すべき実寸計測、ハンドル位置、知識のチェックリスト

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最後に

本記事の情報は執筆時点の一般的なデータに基づいています。車両の年式や仕様、駐車場の詳細な規格によって状況は異なりますので、最終的な判断は必ずご自身での実測や、専門家・ディーラーへの相談をお願いいたします。

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神崎 悠真(1級自動車整備士)                       元大手メーカー勤務。現在は高級車を中心に扱う現役のメカニック兼、自動車検査員です。このブログでは、カタログのスペック表には載っていない**「故障リスク」や「本当の資産価値」**について、整備士の視点から忖度なしで解説します。                                  車選びで失敗したくない方は、ぜひ私の経歴をご覧ください。                                             資格一覧                                         自動車整備士一級、自動車検査員、中古自動車査定員、低圧電気取扱者、大型自動車第一種運転免許、中型自動車第一種運転免許、準中型自動車第一種運転免許、普通自動車第一種運転免許、牽引自動車第一種運転免許証、甲種危険物取扱者、ガス溶接技能講習修了証、全工協主催 基礎製図検定・機械製図検定、全工協主催 情報技術検定、フォークリフト運転技能講習修了証(最大荷重1t以上)、半自動溶接適格性証明書専門級、玉掛け技能講習修了証、床上操作式クレーン運転技能講習修了証(つり上荷重5t以上)、産業車両整備技能士特急、ジュニアマイスターゴールド認定

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